【FUJIFILM X-H2】4020万画素で撮る風景写真|大三元レンズで残した春夏秋の絶景【作例レビュー】

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FUJIFILM X-H2で撮る4020万画素の風景写真・一目千本桜の桜並木
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FUJIFILM X-H2を風景撮影に使い続けて、気づけばもう3年を過ぎました。最初に手にしたとき、正直「APS-Cで4020万画素って、そこまで必要なのかな?」とちょっと懐疑的だったんですよね。でも実際に風景を撮り歩いてみると、その考えはすぐにひっくり返りました。

桜並木の一本一本、遠くの山肌のディテール、早朝の海のしっとりした空気感……X-H2は、そういう「風景の情報量」をしっかり拾ってくれるカメラなんです。今では私にとって完全に「風景機」として定着しました。風景って、撮ったその場では気づかなかった細かい部分が、あとから写真を見返したときに「あ、こんなところまで写ってたんだ」と発見できる楽しさがあるんですよね。X-H2はその発見を何度も味わわせてくれるカメラでした。

この記事では、私がX-H2と大三元レンズで実際に撮ってきた春・夏・秋の作例を見せながら、X-H2が風景撮影で発揮する5つの強みを1つずつ実証していきます。「X-H2って風景に向いてるの?」と気になっている方の参考になれば嬉しいです。

ちなみに、今回の写真で私が使っている機材はこんな感じ。カメラはX-H2の1台のみ、レンズはXF16-55mm F2.8(初代)とXF50-140mm F2.8の大三元2本、それと角形フィルターのH&Y Filters Landscape setです。この組み合わせで、ここまでの作例が撮れる、というのが今日の話です。

まず、X-H2ってどんなカメラ?という方は、本体の全体レビューもあわせて読んでみてください。

そしてこの記事の主役、X-H2本体がこちら。風景を本気で撮りたい人にこそおすすめしたい一台です。

目次

4020万画素がもたらす圧倒的な解像感

まずはX-H2最大の武器、APS-Cセンサーで4020万画素という高解像から。X-Trans CMOS 5 HRというセンサーを積んでいて、APS-Cとしてはかなり画素数が多いんですよね。

この高解像が一番効いてくるのが、桜並木のように「描写情報量が多い被写体」を撮るときなんです。例えばこちら、宮城の桜の名所・一目千本桜を広角16mmで撮った一枚。

一目千本桜の満開の桜並木をXF16-55mmの広角16mmで捉えたX-H2の風景作例
XF16-55mm 16mm F8 1/38s ISO125 — Velviaで桜の色がぐっと締まる。広角で桜並木の広がりを一気に

パッと見は「きれいな桜並木の写真だな」で終わるかもしれません。でも、X-H2で撮ったこの一枚、桜の花のひとかたまりひとかたまりがちゃんと解像しているんですよ。手前の桜だけじゃなく、奥に続いていく並木のディテールまで残っている。これが4020万画素の底力だと感じます。桜って遠くから見ると「ピンクの塊」に見えますが、近づくと無数の小さな花が集まってできているわけで、その「無数の花」をきちんと描き分けてくれるのが高画素のすごさなんですよね。

別アングル・別時間帯からもう一枚。同じく広角16mmで、川沿いの桜並木を切り取りました。

一目千本桜の川沿いに続く桜並木を広角16mmで捉えた春の風景作例
XF16-55mm 16mm F8 1/170s ISO500 — 広角の別カット。遠景の桜まで細かく解像してくれる

そして望遠で寄った一枚も見てください。XF50-140mmの110mmで切り取った桜です。

西行戻しの松公園の桜を望遠140mmの圧縮効果で捉えた早朝の風景作例
XF50-140mm 140mm F2.8 1/800s ISO125 — 朝6時すぎ、望遠の圧縮で桜を凝縮。花びらの一枚まで描き分ける

望遠で寄ると、花びらのディテールがさらにくっきり。高画素のおかげで、撮ったあとにトリミングしてもまだまだ余裕があるんですよね。「あ、ここだけ切り出したいな」と思ったときに画質が破綻しにくいのは、風景写真ではすごくありがたいポイントです。

なお、このブログに載せている作例はWeb表示用にリサイズしています。実際の等倍データではもっと細かいディテールまで写っていて、PCの大画面で等倍チェックすると思わずニヤッとしてしまうレベルです(笑)。

4020万画素は「ただ画素が多い」のではなく、風景の情報量をそのまま記録できるということ。桜や山肌のような細かい被写体ほど、その差がはっきり出ます。

ただ、高画素には1つだけ注意点があります。それは1枚あたりのデータがかなり重くなるということ。RAWで撮っていると書き込みに時間がかかるので、SDカードは大容量で高速なものを用意しておくのがおすすめです。私はCFexpress TypeBのカードを使っていますが、連写後の書き込み待ちがほとんど気にならなくなりました。

ちなみに、X-H2で撮った他の作例だと、梅園に行ったときの記事もあります。同じカメラでもフィルムシミュレーションを変えるとまた違った表情になるので、合わせて見てもらえると4020万画素の描写力が伝わるかなと思います。

フィルムシミュレーションで決まる風景の”色”

富士機を使う最大の魅力って、やっぱり撮って出しの「色」だと思うんですよね。フィルムシミュレーションを使い分けるだけで、同じ風景がまるで違う雰囲気に仕上がる。風景撮影では、この色の引き出しの多さが本当に効いてきます。

私が風景でよく使うのは、まずVelvia。桜や山のように色鮮やかな風景には、これがハマります。彩度高めでメリハリのある発色になるので、空の青も、桜のピンクも、紅葉も、記憶の中の「あの感動」に近い色で残してくれるんです。実際この記事の作例も、多くはVelviaで撮っています。

ただ、Velvia一辺倒というわけではなくて。被写体に合わせて使い分けるのが富士機の醍醐味です。例えば紫陽花。気仙沼の赤岩公園で撮ったこの一枚は、Velviaにカラークローム・ブルーを足して、青を濃いめに味付けしています。

気仙沼市赤岩公園の濃い青色の紫陽花を望遠140mmで捉えた夏の風景作例
XF50-140mm 140mm F5.6 1/800s ISO125 — Velvia+カラークローム・ブルー。青がきゅっと締まる

カラークローム・ブルーは、青系の色の階調を豊かにしてくれる機能。これを使うと、紫陽花の濃い青がベタっと潰れずに、深みのある青として残るんですよね。別カットもどうぞ。

赤岩公園の紫陽花を望遠で切り取った別カットの作例。深みのある青色が印象的
XF50-140mm 140mm F5.6 1/500s ISO125 — 同じく濃いめの青。紫陽花の質感がしっとり残る

そしてもう1つ、風景でぜひ試してほしいのがノスタルジックネガ。これは早朝や夕方の、ちょっと幻想的な空気感を出したいときにぴったりなんです。東松島で朝5時すぎに撮ったこの一枚を見てください。

東松島の早朝の海で釣り人のシルエットをノスタルジックネガで捉えた幻想的な風景作例
XF50-140mm 140mm F5.6 1/2700s ISO500 — 早朝5:14、釣り人のシルエット。ノスタルジックネガが朝の空気をまとわせる

どうでしょう、この「画になる」感じ。ノスタルジックネガは琥珀色のハイライトと深みのあるシャドウが特徴で、ちょっと退廃的というか、物語性のあるトーンになるんですよね。釣り人のシルエットと朝の海に、ぴたっとハマってくれました。正直、この空気感はVelviaでは出せないんですよ。

このフィルムシミュレーションの使い分けこそ、富士機で風景を撮る一番の楽しさだと思います。「どのシミュレーションをどんな設定で使えばいいの?」という方は、私が普段使っているカスタムレシピをまとめた記事があるので、ぜひ参考にしてみてください。

強力な5軸ボディ内手ブレ補正(IBIS)で広がる表現

風景撮影をしていると、「三脚を出すのが面倒だな」「でもスローシャッターを切りたいな」という場面、けっこうありますよね。そんなときにX-H2の5軸ボディ内手ブレ補正(IBIS)が本当に頼りになるんです。

百聞は一見にしかず。これ、栗駒山のいわかがみ平で撮った一枚なんですが、手持ちで1/3秒のスローシャッターを切っています。

栗駒山いわかがみ平で濡れた地面のリフレクションを手持ち1/3秒で捉えた秋の風景作例
XF16-55mm 18.2mm F2.8 1/3s ISO125 — 手持ち1/3秒。濡れた地面のリフレクションがしっかり止まっている

正直、撮る前は「1/3秒の手持ちはさすがにブレるかな」と半分諦めていたんです。でも結果はご覧の通り、濡れた地面のリフレクションがピシッと止まってくれました。IBISがしっかり効いてくれたんですよね。これには本当に驚きました。

もう一枚、西行戻しの松公園で朝の光の中で撮ったカット。こちらはF9まで絞って1/7秒のスローシャッターを手持ちで切っています。

西行戻しの松公園の朝の風景をF9・1/7秒のスローシャッター手持ちで捉えた作例
XF16-55mm 17.6mm F9 1/7s ISO125 — 朝5:15、H&YのハーフNDを使いつつ1/7秒も手持ちでいける

F9まで絞ると当然シャッタースピードは遅くなりますが、それでも手持ちで止められる。三脚を立てられない場所や、サッと撮りたい場面での自由度がぐっと広がるのが、IBISの一番のありがたさです。もちろん本格的な長秒露光なら三脚を使いますが、「ここはちょっとスローで」というときに手持ちで対応できるのは、撮影のテンポを崩さなくて済むんですよね。

登山道や狭い遊歩道だと、そもそも三脚を広げるスペースがなかったり、ほかの人の通行の邪魔になったりすることもあります。そんなときに「IBISがあるから手持ちでいけるな」と思えると、気持ちにすごく余裕が生まれるんです。荷物も軽くなりますしね。風景撮影は移動が多いので、この身軽さは想像以上に効いてきます。

三脚なしでもスローシャッターが切れる。これは「撮れる写真の幅」がそのまま広がるということ。山や早朝のロケーションでは特に効いてきます。

信頼できるAFと被写体検出

「風景写真にAFなんて関係あるの?」と思うかもしれません。でも、風景を撮っていると意外と動く被写体に出会うんですよね。電車だったり、人だったり。そういう一瞬を確実に捉えてくれるのが、X-H2の被写体検出AFです。

これがまさにそのシーン。一目千本桜を走る電車を、被写体検出「電車」モードで狙った一枚です。

一目千本桜の桜並木を走る電車を被写体検出AFで捉えたX-H2の作例
XF50-140mm 140mm F2.8 1/1500s ISO5000 — ASTIAで撮影。被写体検出「電車」でピントはバッチリ

桜のトンネルを抜けてくる電車に、被写体検出がしっかり食いついてくれて、ピントはバッチリ。こういう「一発勝負」のシーンで信頼できるAFがあると、安心してシャッターを切れます。ちなみにこの写真はやわらかい桜の雰囲気を出したかったので、フィルムシミュレーションはASTIAを使いました。

あともう1つ注目してほしいのがISO5000という数字。日陰の桜トンネルで、シャッタースピードを稼ぐためにISOを上げたんですが、それでもノイズで破綻していないんですよね。X-H2は高画素機ながら高感度耐性もしっかりしていて、こういう場面で助けられます。

ちなみにX-H2の被写体検出で捉えられるのは、こんな被写体たち。

  • 人物(顔・瞳)
  • 動物
  • 車・バイク
  • 飛行機
  • 電車

風景写真がメインでも、こうした検出機能があると「風景+動く被写体」の組み合わせに対応できます。鉄道写真や、人を入れたスナップ風の風景にも強いというのは、X-H2の万能さを感じる部分ですね。

大三元レンズと角形フィルターで風景が決まる

最後は機材の組み合わせの話。X-H2のポテンシャルを風景で最大限に引き出すには、やっぱりレンズとフィルターが効いてきます。私が使っているのは、大三元レンズ2本と角形フィルターの組み合わせです。

まず広角〜標準域を担当するのがXF16-55mm F2.8。広角16mm(35mm換算24mm)から標準55mmまでをF2.8通しでカバーしてくれるので、風景の引きの構図はほぼこれ1本でいけます。栗駒山で朝日の山稜を撮ったこの一枚も、XF16-55の広角側で撮りました。

栗駒山の朝日に照らされた山稜をXF16-55mm広角とH&Y角形フィルターで捉えた秋の風景作例
XF16-55mm 17.6mm F5.6 1/34s ISO125 — H&Y Landscape setのハーフNDで朝の輝度差を制御

このカットで活躍したのがH&Y Filters Landscape setの角形フィルター。朝の山って、空は明るくて地面は暗い、という極端な輝度差があるんですよね。そのまま撮ると空が白飛びするか、地面が黒つぶれするか、どちらかになってしまう。そこでハーフND(上半分だけ濃いフィルター)を使って空側の明るさを抑えることで、空も山肌も両方きれいに残せました。

角形フィルターはちょっと敷居が高く感じるかもしれませんが、一度使うと風景の表現の幅が大きく変わります。H&Yのこのセットは、初めて角形フィルターを買う人にちょうどいい内容なので、詳しくはレビュー記事を見てみてください。

そしてもう1本が望遠ズームのXF50-140mm F2.8。35mm換算で約76〜213mm相当の中望遠〜望遠で、この記事の桜や紫陽花のアップ、早朝の海の作例はほとんどこのレンズです。望遠の圧縮効果で風景をぎゅっと凝縮できるのが本当に気持ちいいんですよね。遠くの被写体を引き寄せたり、背景をぼかして主役を浮かび上がらせたり、風景の「切り取り方」がぐっと増えます。

  • 風景で使い分ける3つの機材
  • XF16-55mm F2.8:広角〜標準。引きの風景・広がりの表現に
  • XF50-140mm F2.8:中望遠〜望遠。圧縮効果・被写体の切り取りに
  • H&Y Landscape set:輝度差の大きい朝夕の風景に

この大三元2本があれば、広角の風景から望遠の切り取りまで、風景で撮りたい構図はほぼカバーできます。私が実際に使っているレンズはこちら。XF16-55は現在Ⅱ型が販売されています。

まとめ——X-H2は風景機としての完成度が高い

ということで、FUJIFILM X-H2で撮ってきた春・夏・秋の風景作例とともに、X-H2が風景撮影で発揮する5つの強みを見てきました。最後にざっと振り返ってみます。

  • 4020万画素の高解像で、桜や山肌の情報量をしっかり記録できる
  • フィルムシミュレーションの使い分けで、風景の”色”を自在に演出できる
  • 5軸IBISで手持ちスローシャッターが切れ、表現の自由度が広がる
  • 被写体検出AFで、電車や人など動く被写体も確実に捉えられる
  • 大三元レンズ+角形フィルターで、構図も光のコントロールも思いのまま

2年間使ってきて、X-H2は風景機としての完成度がとても高いと感じています。「APS-Cで4020万画素なんて必要?」と疑っていた最初の自分に教えてあげたいくらい(笑)。高解像・色・手ブレ補正・AF、そのどれもが風景撮影でしっかり仕事をしてくれる一台です。

もしX-T5と迷っている方がいたら、こちらの比較記事も参考にどうぞ。同じセンサーを積んでいるのに、選ぶ人が全然違う理由を実機所有の視点でまとめています。

風景写真をワンランク上げたい方に、X-H2は本当におすすめできるカメラです。気になっている方は、ぜひ一度手に取ってみてください。

それと、風景撮影は朝から夕方まで長丁場になることも多いので、予備バッテリーは1本持っておくと安心です。私は撮影が長くなる日には必ずNP-W235の予備をカバンに入れています。

この記事が、あなたのX-H2での風景撮影の参考になれば嬉しいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

FUJIFILM X-H2で撮る4020万画素の風景写真・一目千本桜の桜並木

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