なんだか最近は夏と冬ばかり長くて春と秋は異様に短くなったように感じる今日このごろ。
特に私が住んでいる東北地方はその傾向がより顕著に感じますが、それでも季節は巡るもので周りはだいぶ秋めいてきました。
私は四季の中では秋が一番好きなんですが、その理由として挙げられるのが紅葉です。赤や黄色に色づく葉がとても鮮やかで好きなんですよねぇ。
東北には様々な紅葉スポットがありますが、私が3年連続で訪れるくらいお気に入りの栗駒山の紅葉について書いていきたいと思います。
フィルムシミュレーションのレシピ
赤や黄色く色づいた紅葉を撮りたいので、色鮮やかさに定評のある「Velvia」を使用します。
また、赤や黄色は色飽和しやすいのでカラークロームエフェクトは「強」にし、紅葉の赤・黄色と空の青のコントラストも相性が良さそうなのでカラークロームブルーも効かせます。
ただしカラークロームブルーはやりすぎると合成写真のように見えてしまうこともあるので「弱」にしています。
細かい設定は以下に記載します。
- フィルムシミュレーション:Velvia
- グレインエフェクト:OFF
- カラークローム・エフェクト:強
- カラークローム ブルー:弱
- スムーススキン・エフェクト:OFF
- ホワイトバランス:AUTO(R:0 B:0)
- DR:100%
- Dレンジ優先:OFF
- トーンカーブ:H-2.0 S0
- カラー:+1
- シャープネス:+1
- 好感度ノイズ低減:0
- 明瞭度:0
- 露出補正:-0.3~±0
使用した機材
今回使用したレンズは以下の2本です。
XF16-55mmF2.8 R WR
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR
彼岸花撮影の時も使用した2本ですが、本当に頼りになるレンズです。
基本的に風景写真を撮影する時はこの組み合わせ一択ですね。
この2本のレンズはレビュー記事も書いていますので、ぜひそちらもご覧ください。
また、レンズの他にH&Yフィルターも持っていきました。ドロップインタイプのCPLフィルターを使って紅葉の色づきをしっかり出して撮影することができました。
また、太陽が画角に入る場合はハーフNDフィルターも使用して白飛びも抑えて撮影できたのは良かったですね。
こちらもレビュー記事を書いているので、併せてご覧ください。
栗駒山について
今回撮影しに行った栗駒山の簡単な説明を載せておきます。
宮城・岩手・秋田の3県にまたがる栗駒山は、円錐状の裾野をもつコニーデ型の火山です。
初夏の山頂西側に残雪により馬の姿が現れることから名付けられたと言われています。
標高1,626メートルの山頂からは月山・鳥海山・蔵王連峰・秋田駒ヶ岳・早池峰山、そして遠く太平洋まで望むことができます。
紅葉の美しさは日本一と言われ、日本屈指の絶景を誇ります。見頃となる9月下旬から10月頃には全国から大勢の人が訪れます。
ぎゅぎゅっとくりはら 栗原市公式観光サイトHPより
実際に最盛期を迎えた紅葉は、全山が色づき「神の絨毯」と呼ばれるほど美しいことで知られています。
「日本百名山」の深田久弥氏も、そのあとがきで「栗駒山も百名山に入れるべきであったかもしれない」と記しているほどのようです。
Velviaで撮る栗駒山の紅葉
ということで早速彼岸花の写真を載せていきたいと思います。
基本的に前半はXF16-55mm、後半はXF50-140で撮影しました。
私自身は登山ガチ勢ではないので、初心者向けコースの登山口のいわかがみ平から登っています。
なお、紅葉の時期は渋滞対策のためいわかがみ平の駐車場へのルートは規制されており、いこいの村栗駒跡地臨時駐車場から出ているシャトルバスを使っていわかがみ平まで行きました。
基本的に混雑しているのは嫌いなので午前2時半に起きて準備をし、臨時駐車場まで車を走らせます。
だいたい午前5時前くらいに臨時駐車場に着いたのですが、既に多くの車が停まっていました。
シャトルバスは午前6時からの運行なので、車内で時間を潰しつつ5時半過ぎくらいからバス待ちの列ができ始めたので、私もそこに加わります。
この時点では眼下に雲海も広がり、天候にも恵まれたなと思っていました。
朝日もしっかり見れましたね。
そしてシャトルバスが到着し、乗車。いわかがみ平まで向かいます。しかし、いわかがみ平に着いたときに少し嫌な予感がしました…。
なぜかというと、頂上付近が分厚い雲(ガス)に覆われていたからです。
登り始めると、紅葉自体は素晴らしくキレイに色づいていたのですが、やはりガスが目立ちます…。
時折、ガスの合間から太陽が差して上のような写真も撮れましたが…。
山頂付近ではこんな感じの視界で、全く紅葉が見えませんでした…。ガスのせいで髪の毛もビチャビチャに濡れるくらいの濃いガスです。
ただ、幸いにもガスの動きが早いのと、もともとの天気は快晴の予報だったのでしばらく待ってみることにしました。周りの登山客の方も岩場に座りながらガスが晴れるのを待っているようでしたしね。
1時間弱ほど待ってみたらだいぶガスが晴れてきてキレイな紅葉が見えるようになってきました。
そこから更に15分ほど待ったら完全に視界がひらけました!
どうですか!?この圧倒的な景色!
この写真のような景色こそ神の絨毯と言われる所以ですね。
ある程度山頂付近を撮ったので下りながら撮影していったのですが、ふと山頂付近を見ると大渋滞が発生していました(笑)
以下、画像を大量に添付します。
まとめ
ということでフイルムシミュレーションのVelviaで栗駒山の紅葉「神の絨毯」を撮ってみましたが、いかがでしたでしょうか。
最初はガスが多くてどうなるかと思いましたが、少し待ったら完全に晴れて見事な紅葉を撮ることができました。
今回の写真のほとんどはCPLフィルターをかませて撮影していますが、そのおかげで葉っぱの反射が抑えられ、紅葉本来の色を撮影することができたと思います。
持っていったレンズも標準と望遠の大三元ズームレンズなので写りも申し分ありません。
こういった自然相手の撮影の場合は、立ち入れる範囲も決まっているので画角の微調整ができるズームレンズは非常に頼もしいですね。
秋はあっという間に過ぎていってしまいます。ぜひ皆さんも秋を感じられる紅葉の写真を撮ってみてください。