フィルムシミュレーションやAPS-Cに特化したXシリーズ等魅力あふれるFUJIFILMのミラーレスカメラ。
私自身、カメラを本格的に始めるきっかけになったとてもおすすめできるカメラメーカーなのですが、現在在庫が非常に少なく選択肢が少ないのが難点です。
そんな中でもなんとかおすすめできるエントリー機がないか考えてみたのですが…。
現状おすすめのエントリー機はほぼ無い…
最初に結論から言ってしまうと、2024年5月現在では正直オススメできるエントリー機が無いのが現状です…。以前はX-Tの3桁台やX-Aシリーズがあったのですが、現在は生産完了しており新品では販売していません…。
ではそれ以外でおすすめできるシリーズはなにかあるか考えてみました。
現状で考えるとミドルエンド機ですがX-Tの2桁台やX-Eシリーズになるかと思います。ですがX-Eシリーズも生産完了していますしX-T30Ⅱもなぜか日本だけ販売完了しています…。
初心者にとっては価格帯が高すぎる
ラインナップが非常に少なくなっている状況のため、エントリー機以外のカメラも在庫がなく生産が追いついていないのがないのが現状です。
新品の生産が追いついていない場合どうなるかというと、当然中古品がどんどん売れていくことになります。
結果として中古品の在庫すらほとんど無くなってしまっている状況です。
需要と供給の観点から需要が多すぎて供給が追いついていないとどうなるか。在庫が入るたび売れていくため当然価格が価格が高くなっていきます。
私がカメラを本格的に始めるに至ったきっかけのカメラX-T30、その後に後継機種として前述したX-T30Ⅱが販売されましたが、中古価格を調べてみたらボディ単体で20万円を超えているのを見て目を疑いました…!
私が買ったときはダブルズームキットで約13万円だったのに…。
2024年5月16日にX-T50が発表されたものの、店頭予想価格はボディ単体で246,400円とやはり価格が高く、もう少し手を伸ばせば上位機種のX-T5が買えてしまいます。
4,000万画素にボディ内手ぶれ補正の搭載など機能としては非常に良いのですが、価格が高く、今までの流れからすると販売後すぐに在庫が無くなりそうなので、おすすめしたくても物がないという状況になりそうでなかなかおすすめしづらいのが正直なところです…。
あえておすすめを挙げるとすれば…
こんな状況ですが、あえて今おすすめの機種を上げるとするなら何になるか考えてみました。
新品ならX-S20…?
まず、現行で販売されているものの中でおすすめを上げるとすればX-S20…だと思います。
正直今の現状で新品を進めるべきかと悩んだのですが、あえて挙げるとすればこうなるかなと思います。
APS-Cらしい小型なデザインながらもしっかりとしたグリップでホールド感が強いです。
ボディ内手ぶれ補正も付いていますし、2024年5月現在ではリアラエース以外のフィルムフィミュレーションが搭載されています。
画素数も2610万画素あり十分です。初心者には4,000万画素はデータ量も多くなり持て余すかと思いますので。
とはいえ、APS-C機で20万円超えの価格は初心者にはなかなかハードルが高いと思います。
前はこんなに高い価格帯ではなかったのですが…。円安が落ち着くと同時に価格も落ち着いてくれるといいですよね…。
中古ならX-T3か…?
中古の場合も考えたのですが、こちらも悩みました。というのも全体的にFUJIFILMのXシリーズは現状中古も在庫が少なく価格が高止まりしている状況です。
その中で比較的数も多く価格も控えめなものとして挙げるならX-T3かと思います。
注意しなければいけないのは、X-T3はボディ内手ぶれ補正は搭載されていません。
また、フィルムシミュレーションもクラシックネガ、ノスタルジックネガ、エテルナブリーチバイパス、リアラエースは使用できない点はご注意ください。当然リアラエースも使えません。
ただし、2018年発売と少し古い機種ですが、もともとX-T3は完成度が高く評価も高い機種ですので、上記のフィルムシミュレーションやボディ内手ぶれ補正がそれほど必要でない方であればかなりおすすめです。
正直現状は他メーカーの方が良い
FUJIFILMのおすすめ機種について紹介しましたが、どうしてもFUJIFILMが良いという方以外は他メーカーのカメラの方が「今は」コスパは良いと思います。
どうしてもフィルムシミュレーションを利用したい。APS-Cでシステムを完結させたい。という方以外は他メーカーも選択肢に入れてみるのも良いかもしれません。
以下に個人的な見解ですが、各メーカーの初心者向けのおすすめカメラを紹介します。
Nikon Zfc
まずは、FUJIFILMのクラシカルな見た目のカメラに魅力を感じている場合に代替案となるのがニコンのZfcです。
こちらもFUJIFILMのX-T系と見た目が似ていてクラシカルな感じでおしゃれですね。手ぶれ補正はないようですので、その点は注意が必要かと思います。
当然、フィルムシミュレーションはありませんがニコンには「Creative Picture Control」というカラーフィルターのような機能があるようですので、似たような雰囲気を作り出すことは可能かもしれませんね。
Canon EOS R10
続いてはキヤノンです。キヤノンでおすすめのボディはEOS R10ですね。
キヤノンのAPS-C機はR7、R10、R50、R100とあります。最上位機種はR7で手ぶれ補正もありますが、少し価格が高めです。
R100は価格は安いですが背面モニターが固定式ですので個人的には選択肢から外れます。
R10とR50はセンサーや連射速度は同等ですが、ダイヤル類がR10の方が多いので操作性の面からR10をおすすめさせていただきました。AFが優秀なのもポイントです。
また、RFマウントにはいわゆる撒き餌レンズのRF50mm F1.8 STMがあります。
価格ドットコムで最安値3万円切りのとんでもないレンズです。キヤノンのAPS-C機に使用する場合はフルサイズ換算した場合焦点距離が約1.6倍になりますので、約80mm相当になります。
ちょっと画角は窮屈かもしれませんが、むしろ一眼カメラらしいボケる写真を簡単に撮れるのもおすすめポイントです。
また、以前はキヤノンのマウントはサードパーティ製が無くAPS-C用のレンズも少なかったのですが、最近SIGMAやTAMRONの参入も発表された(APS-C限定ですが)ので初心者にも勧めやすいメーカーになりましたね。
Sony ZV-E10
次はソニーです。ソニーの場合は少し悩んだのですがZV-E10をおすすめしたいと思います。
こちらはVLOGカメラとして売り出されてはいますが、調べてみたら写真も結構イケるようです。
ファインダーがないのには注意が必要ですが、最近はスマホで写真を取るのが当たり前になっている時代ですので、そこまでデメリットには感じないかもしれないのですね。なお、バッテリー持ちが悪いという口コミがあるので、その点は注意です。
ソニーはサードパーティ製のレンズも豊富ですので、カメラにハマってレンズを買い足したい場合にも選択肢が多いのはメリットです。キヤノンと同様にAFも優秀ですので初心者も安心ですね。
OM SYSTEM OM-5
最後はOMデジタルソリューションズのOM SYSTEM OM-5です。
センサーサイズはAPS-Cよりも一回り小さいマイクロフォーサーズという規格になります。
なぜ、こちらをおすすめしたのかというと、将来的なトータルコストを見た場合に非常にメリットがあると思ったからです。
今まで紹介した3大メーカーのニコン、キヤノン、ソニーはセンサーサイズについてAPS-Cとフルサイズの2種類を展開しており、ゆくゆくはフルサイズの機種を購入してもらえるよう、レンズもAPS-C用は少なくしています。
つまり、カメラにハマっていくと必然的に高いレンズを買わなくてはいけないような仕組みを作っているというわけです。
その点、FUJIFILMのXシリーズはAPS-C特化ですので大三元レンズ等もAPS-C専用設計です。システムを充実させていく中でのコストも抑えられるという点からも私はFUJIFILMを使用していたのですが、現状FUJIFILMもコストが高くなってきています。
そこで目をつけたのがOM SYSTEMです。実際問題、もし私がこれから新しくカメラを始めようと思った場合はこのメーカーのカメラを購入します。
センサーサイズが小さいと、レンズの設計も小さくできます。その結果レンズの価格も抑えることができます。将来的にカメラにハマってレンズを買い揃えたいとなった場合でも、様々な焦点距離やF値のレンズもフルサイズ用と比べて安価に揃えることが出来るのは単純に大きなメリットです。
当然、センサーサイズが大きく異なるのでボケ量や暗所性能等には差が出てしまうので、その点がどうしても気になる方は避けたほうが良いとは思います。
OM-5は見た目もクラシカルな方ですので、デザインを気にする方にもおすすめできます。また、防塵防滴性能もかなり高いのでアウトドアシーン等でも安心して使用出来るのがポイントですね。
まとめ
FUJIFILMおすすめエントリーカメラについて考えてみましたが、両手を上げておすすめできる機種は現状は無いというのが正直なところです…。
もちろん、今後の状況次第で価格が下がってくる可能性も十分あるとは思いますが…。
早く在庫状況や価格が落ち着いて欲しい人にFUJIFILMのカメラが行き渡る状況になってくれるのを願うばかりです…。